FXは為替市場が自由な取引によって形成されることによって取引できる商品だと言えるでしょう。かつては為替市場は固定されたもので、為替レートは政治によって決まっていました。戦後のしばらくの間は1ドル＝360円という、超円安の状態が続いていたのです。今からは考えられないレートでしょう。

日本が高度経済成長を続けてきたことによって、1ドル＝360円という為替レートが実態に合わなくなってきました。このようなことがあってからもいろいろな経緯を経たのですが、1、973年に変動相場制が採用されたのです。最近FXを始めたばかりの人なら、為替レートは変動するのが当たり前だと思っているかも知れませんが、そうなったのは割と最近のことなのです。海外旅行や海外に出張するくらいの人にとって変動することはそれほど大きな問題ではないでしょう。

しかし、海外の企業と取引をしている大企業にとっては、少しの変動が大きな損益になりますから、変動相場への移行は大きな問題なのです。この問題を解決するために、為替リスクのヘッジの手段が必要となったのです。このときにFXという概念が誕生しました。この時期には、外国為替の取引全体をFXと呼んでいたのです。

その後、外国為替を専門的に扱う業者が現れます。当初は企業しか利用できなかったサービスなのですが、金融に関する規制が解禁されて個人でも取引できるようになったのです。これが現在に至るまでの大まかな経緯です。